お正月になると玄関や門にしめ飾りを飾る風習がありますが、なぜ飾るのでしょうか。
それは、家に「年神(としがみ)様」と言うお正月の神様をお迎えするためで、 元旦に各家々へ幸せをもたらすために、高い山から降りてくるそうです。また、年神様は稲作の神様でもあるので、昔から農閑期であるお正月とお盆に家を訪れるといわれています。
そして、しめ飾りのそれぞれの飾りにも意味があります。
- 橙(だいだい)・・・「代々」孫、子の代まで繁栄の願いを込めている。
- ゆずり葉・・・「一族の繁栄」の願い。新しい葉が成長して古い葉が落ちるので代々途切れることなく子孫に繁栄を譲っていくように。
- 裏白(うらじろ)・・・葉の裏が白いため裏のない潔白な心を現す。また、白髪になるまで長生きできるようにとの想い。
- 昆布(こんぶ)・・・「よろこぶ」との語呂から、喜びの多い一年になりますようにと言う願いを込めている。
- ほんだわら・・・海藻の一種で「藻を刈る」の語呂から、儲かりますようにという願いを込めている。
- 御幣(ごへい)・・・神様がよりつく場所。
珠洲でも秋も終わりに近づくと、海で採ったほんだわらを、墨で黒く塗って干す風景を見ることができます。珠洲ではしめ飾りを飾る風習はさほどありませんが、東北などではほんだわらも飾り付けたしめ飾りを、見ることができるようです。